JEPXの通信線はオーバースペック

2026年4月より、JEPXの取引システムが更新され、これまで無料で利用できていたシステムが有料化され、月額25万円の通信料金が新たに発生することとなりました。この金額は、利用事業者にとって非常に大きな負担であると感じております。

今回の料金増加の主な理由は、通信の安全性を確保するため、従来のインターネット接続から専用線方式へ切り替えられたことにあると説明されています。ただし、ここでいう専用線は、物理的に占有された専用回線ではなく、キャリアの閉域網を利用したIP-VPNであると理解しております。

一般に、IP-VPNの料金は、契約する帯域、すなわち回線の最大通信容量に応じて決定されます。必要帯域は、通常、以下のような考え方で見積もられます。

必要帯域 = 現在のピーク通信量 × 1.5〜2倍

IP-VPNの料金相場は、概ね以下の通りと考えられます。

帯域料金目安
10〜50Mbps1〜3万円
100Mbps3〜8万円
200〜300Mbps8〜15万円
500Mbps15〜25万円
1Gbps20〜40万円

この相場から判断すると、月額25万円という通信料金は、少なくとも500Mbps以上の帯域を前提としている可能性が高いと考えられます。

しかしながら、これまで10年間にわたり、同システムはインターネット接続により、特段の問題なく運用されてきました。また、取引APIの通信量も比較的小さく、実際に受信するレスポンスデータは大きくても200kB程度であり、通信負荷は限定的です。

このような利用実態を踏まえると、高帯域・高コストの通信インフラを導入することは、オーバースペックであり、過剰な投資となっている可能性があります。

仮に導入目的が、通信の閉域化や外部からの遮断といったセキュリティ対策である場合でも、必要帯域は現行の利用状況に基づいて設定されるべきであり、100Mbps以下でも十分対応可能ではないかと考えます。帯域の増強は、必ずしもセキュリティ向上に直結するものではなく、目的に応じた適切な設計が重要です。

また、通信費に一定の管理費や付加価値が含まれている可能性は理解しております。しかし、日本で唯一の卸電力取引所という公共性の高い立場に鑑みると、通信サービスにおいて過度な費用負担を利用事業者に求めることは、個々の事業者のみならず、電力市場全体にも影響を及ぼすおそれがあります。

以上の点から、現行の通信料金は、技術的合理性に照らして過大である可能性があり、コスト構造の見直しが必要ではないかと考えます。

つきましては、現行の料金体系について、速やかに再検討していただきますようお願い申し上げます。

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