
今回の大学名称の決定や国立大学法人法の改正案に触れて改めて考えさせられたのが「大学の自治とは何か」ということです。通常、自治体と言ったら「役所と住民」があって、それを単純に大学に当てはめると「大学と学生」ということになります。
しかしこの場合、学生が住民と同等に自治の主体として認められるかどうかという点で意見が分かれるそうです。学生は大学という教育機関のユーザであって大学の管理、運営に関与しないとする立場と、学生も大学の構成員であり大学の意思決定に少なからず関与すべきという立場です。
どちらにしても大学職員は自治の主体であることに変わりありません。にもかかわらず、名称決定において学生は疎か職員による投票さえも実施されませんでした。大学の自治を毀損する何か底知れない権力の介入があったのではないかと疑ってしまいます。
成人年齢が18歳以上になりましたし、私としては学生を子ども扱いや部外者扱いするよりは、大学運営に一定の責任を持たせる意味で自治の主体として認めてほしいと思っています。そうすれば、大学名称の決定に不満を持つ人を減らせるでしょうし、入試制度にあからさまな不公平を導入することへの歯止めとなると思います。

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